女性医師部の杉田です。眼科医として2つの事をお話しします。
1.デジタルデバイスとの向き合い方
スマートフォンが普及しデジタルデバイスを使用する時間が急激に増えています。医療現場でも電子カルテを見る必要がありどうしても目に負担がかかります。
まずはデジタルデバイスから目までの距離を30cmは離しましょう。30分デジタルデバイスを見たら20秒以上は遠くを見るようにして下さい。これだけで眼精疲労は軽減されます。
これで改善されないようであれば次はホットアイマスクを試してみましょう。時間はいつでも構いませんが、夜リラックスタイムに行うのが良い睡眠にもつながっていくのでお勧めです。また、洗顔するときにアイシャンプーの使用も良いです。目を閉じてまつ毛の根本を優しくこすり洗いをするリッドハイジーンという方法が効果的です。
子供達の学校でのタブレット使用が普及し家庭での使用時間も増えてきています。
家庭での保護者の方の目配りが大切と感じます。デジタルデバイスとの向き合い方をご家庭で話し合っていただく事を願っています。
2.アイフレイル
40歳を超えると目の健康寿命を伸ばすためにアイフレイルチェックをお勧めします。
アイフレイルとは加齢によって起こるもので放置すると視機能が低下する状態です。年のせいと諦めず、まずはセルフチェックをしてみて下さい。
- □目が疲れやすくなった
- □夕方になると見えにくくなることがある
- □新聞や本を長時間見ることが少なくなった
- □食事の時にテーブルを汚すことがある
- □眼鏡をかけてもよく見えないと感じることが多くなった
- □まぶしく感じやすい
- □まばたきしないとはっきり見えないことがある
- □まっすぐの線が波打って見えることがある
- □段差や階段が危ないと感じたことがある
- □信号や道路標識を見落としたことがある
この10項目のうち1つでも当てはまった場合アイフレイルかもしれません。
まずは眼科受診し治療が必要な病気が隠れていないかをチェックしましょう。
その上でそれぞれの方に合った治療や予防法、工夫をしていくことが可能となります。
アイフレイルチェックで見つかる疾患の一つに緑内障があります。
緑内障は40歳以上の20人に1人、60歳以上の10人に1人の罹患率ですが、初期に自覚症状が無く、末期になってからは失われた視野を取り戻すことはできません。早めに発見し、治療開始することが大切です。特に近視の方は要注意です。
2020年1月より中国、武漢市から発生した新型コロナウィルスによるCOVID-19。世界的拡大パンデミック感染により、世界中が歴史的公衆衛生的危機に陥っています。我々一人一人ができる事、特に医療従事者として役割は大きいと思われます。
①子宮がん検診について
日本の子宮がん検診率は、欧米の80%~90%に比して低く平均43%です。(2020年統計)現在、20歳~30歳の若い人の子宮頚がんが増加しており、問題となっています。高松市におけるガン部位別死亡率では、子宮がんも、乳がんもともにH28より、わずかずつ増加しています。
子宮がん個別・集団検診受診者数・受診率の推移ではわずかながら、若い人への受診者推奨効果がみられています。子宮頚がん検診の実施状況については、無料クーポンの導入により若年者が増えておりますが、全国と同様、要精検率が高い傾向もみられます。50歳以上では、子宮内膜(体)ガンも増加する傾向があります。女性は出産、育児、仕事との両立、親の介護と自分の検診がどうしても後回しになってしまいます。女性の検診は大変重要であり、HPVワクチンも接種が止まっている現状には、大変危機感を覚えます。
②少子高齢化
晩婚化、女性の出産年齢も上がり、不妊症、流産率が上昇し、日本の女性の特殊合計出生数は、0.9となっています。そして、高齢者ばかりが増える日本の年齢により人口動態は欧米先進国よりも極端なつぼ型となっていて、女性医師は、働き続け、育児、介護と日本における重要性はさらに大きいため、心身共に健康維持が必要です。
③感染症に対しての提言
平時より、かかりつけ医をもち、様々な支援の下、一人ひとりが自らの健康状態に応じた運動、食事、禁煙等、適切な生活習慣を理解して実行しましょう。日頃から「うつさない、うつらない」をモットーにして自分自身や周りの大切な人たちまた公の場所で居合わせた人たちを感染から守ることをしっかり意識しましょう。外出自粛要請下等であってもかかりつけ医とは連携をとり、ICTを適切に活用し、健康状態を自ら把握管理するとともに適宜、健康相談、指導もうけましょう。地域の感染状況に係らず、受診が必要な場合はかかりつけ医や地域医師会が設置、運営する地域外来・検査センターへ受診しましょう。
④女性医師の働き方改革
ワークライフバランス、産休あけても働き続ける育児サポート、病児保育などが重要です。高松市医師会では、ホームページ「スマイル」、香川県医師会では「オリーブ」などで いろいろインターネット情報配信しているので、参考にしてほしいです。
産婦人科医師 露木 佳子