2020年1月より中国、武漢市から発生した新型コロナウィルスによるCOVID-19。世界的拡大パンデミック感染により、世界中が歴史的公衆衛生的危機に陥っています。我々一人一人ができる事、特に医療従事者として役割は大きいと思われます。
①子宮がん検診について
日本の子宮がん検診率は、欧米の80%~90%に比して低く平均43%です。(2020年統計)現在、20歳~30歳の若い人の子宮頚がんが増加しており、問題となっています。高松市におけるガン部位別死亡率では、子宮がんも、乳がんもともにH28より、わずかずつ増加しています。
子宮がん個別・集団検診受診者数・受診率の推移ではわずかながら、若い人への受診者推奨効果がみられています。子宮頚がん検診の実施状況については、無料クーポンの導入により若年者が増えておりますが、全国と同様、要精検率が高い傾向もみられます。50歳以上では、子宮内膜(体)ガンも増加する傾向があります。女性は出産、育児、仕事との両立、親の介護と自分の検診がどうしても後回しになってしまいます。女性の検診は大変重要であり、HPVワクチンも接種が止まっている現状には、大変危機感を覚えます。
②少子高齢化
晩婚化、女性の出産年齢も上がり、不妊症、流産率が上昇し、日本の女性の特殊合計出生数は、0.9となっています。そして、高齢者ばかりが増える日本の年齢により人口動態は欧米先進国よりも極端なつぼ型となっていて、女性医師は、働き続け、育児、介護と日本における重要性はさらに大きいため、心身共に健康維持が必要です。
③感染症に対しての提言
平時より、かかりつけ医をもち、様々な支援の下、一人ひとりが自らの健康状態に応じた運動、食事、禁煙等、適切な生活習慣を理解して実行しましょう。日頃から「うつさない、うつらない」をモットーにして自分自身や周りの大切な人たちまた公の場所で居合わせた人たちを感染から守ることをしっかり意識しましょう。外出自粛要請下等であってもかかりつけ医とは連携をとり、ICTを適切に活用し、健康状態を自ら把握管理するとともに適宜、健康相談、指導もうけましょう。地域の感染状況に係らず、受診が必要な場合はかかりつけ医や地域医師会が設置、運営する地域外来・検査センターへ受診しましょう。
④女性医師の働き方改革
ワークライフバランス、産休あけても働き続ける育児サポート、病児保育などが重要です。高松市医師会では、ホームページ「スマイル」、香川県医師会では「オリーブ」などで いろいろインターネット情報配信しているので、参考にしてほしいです。
産婦人科医師 露木 佳子